「台湾有事は日本有事だ」。そんな言葉が飛び交い、日本国内でも戦争への危機感が高まっている。特に「2027年」は、習近平国家主席の3期目終了と中国人民解放軍創設100年が重なる運命の年とされ、CIAや米軍も武力侵攻の可能性を警戒している。しかし、我々は本当に台湾有事に巻き込まれ、自衛隊を派兵しなければならないのだろうか?その背景にある各国の思惑と、日本が戦争を回避するための「究極のカード」を解説する。
■ アメリカの思惑と、それに追従する「戦争する国」への変貌
現在、中国の国力はアメリカを猛追しており、アメリカはそれを抑え込むために台湾問題を挑発する可能性があると指摘されている。しかし、アメリカのトランプ政権は自国を前面に出さず、日本を”捨て駒”として前線に立たせようとしている。 そのアメリカの思惑に乗り、危機を煽っているのが現在の高市政権だ。高市首相は国会で「台湾有事は存立危機事態になり得る」と発言し、中国を激しく刺激した。この発言は日中関係をかつてないほど悪化させただけでなく、政府は防衛費をGDP比5%に引き上げる大軍拡や、殺傷兵器を含む武器輸出の全面解禁、さらにはスパイ防止法や国家情報局の設立といった「太平洋戦争前夜」を彷彿とさせる情報統制国家・戦争できる国への作り変えを急ピッチで進めている。
■ 「台湾有事なら日本も参戦すべき」は本当か?
一部の自衛隊幹部などは、台湾有事の際に日本が参戦すべき理由を挙げているが、冷静に考えればどれも参戦の正当な理由にはならない。
- シーレーン(海上交通路)が封鎖される?: 台湾周辺が通れなくなっても、数日かけて南へ迂回すれば済む話である。
- 先島諸島上空に飛行禁止区域が設定される?: 中国に対して「日本の領空には設定しないでくれ」と外交で要求すればよい。
- 先島諸島が侵略される?: 万が一、中国が日本の領土に軍隊を送ってきた場合は、その時点で「個別的自衛権」を行使して自国を守ればよい。台湾有事を理由に、他国の戦争に「集団的自衛権」で首を突っ込む必要はない。
■ 戦争を止める究極のカード「事前協議でのノー」
もしアメリカが台湾有事に参戦し、日本にある米軍基地(嘉手納基地など)から戦闘機を出撃させようとした場合、日本はどうすべきか。実は、日米安全保障条約第6条に基づく「事前協議制度」が存在する。 アメリカが日本の基地を使って戦闘行動を起こす際、日本には「ノー(基地を使わせない)」と言う権利があるのだ。米軍は在日米軍基地を使えなければ中国との戦争に勝つことはできず、結果として参戦を諦めざるを得なくなる。つまり、日本が「ノー」と言えば、米軍の参戦を防ぐことができるのである。 「そんなことをすれば日米同盟が崩壊する」と恐れる声もあるだろう。しかし、他国の戦争に巻き込まれて日本が戦場になり、国民の生命や財産が失われるくらいなら、日米同盟が崩壊しても「一国平和主義」を貫くべきではないだろうか。
■ 本当に必要なのは「対話」による抑止
最も重要なのは、台湾有事そのものを起こさせないことだ。日本がアメリカに追従して軍備を増強するのではなく、中国に対しては「武力侵攻をしないこと」を、台湾に対しては中国が攻撃の口実とする「独立宣言をしないこと」を、国際社会とともに根気強く説得し続ける外交努力こそが求められている。そして、日本が単独で台湾に軍事介入することはないと明確に示すことが、地域の安定に繋がるのである。

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